アメリカの大学にテニス留学をするという事は、ただ単に高いレベルでスキルアップをしたいというだけではありません。
大きな問題は、ジュニア時代であれば、およそ年間1,000万円以上かかる費用です。当然ジュニア時代は自分の稼ぎでその留学をする事は現実的ではありません。スポンサーが留学費用を負担してくれ長期で留学出来る選手はほんの一部のみで、それ以外の選手は保護者負担になる事がほとんどです。それでも経済的に余裕のあるご家庭ではそれも可能かと思いますが、経済的理由からジュニア時代に留学をしたくても出来ない選手も多いのではないかと思います。
しかしアメリカの大学への留学は、言い換えれば大学というスポンサーが全ての費用を返金不要な奨学金という形で負担し、素晴らしい環境の下でテニスと勉学に打ち込む時間を提供してくれるのです。このような奨学金制度があるのは世界でもアメリカしかありません。
また、ジュニア時代の留学は、年齢的に心身ともにまだ成長段階にある為、場合によってはバーンアウトしてしまったり、怪我をしてしまったり、環境に慣れなかったりと、余程よいサポーターに恵まれなければテニスから遠ざかってしまう選手さえいるくらいです。学業面でも、ジュニア時代の留学は、大体がテニスアカデミーへの留学という事になり、あくまでもメインはテニスで学校は近くの融通の利く簡単な学校に通うという事になります。
その点ジュニア卒業後の大学での留学であれば、精神的にはある程度自立も出来ていて物事も冷静に考えられる年齢に達しており、身体的にも体が出来上がってきているので、この時期からしっかりとした体づくりにも力を入れる事が出来ます。そして、もし将来プロとして一般の試合で戦っていくなら、その為の準備段階として、多くの一般大会に出場したり、プロを目指す一般選手の中で切磋琢磨する事が出来たりするので、パーフェクトな環境と言えます。
もちろん高校卒業と同時にプロになり成功する選手も稀にいるでしょうが、高校時代に目立った戦績がなくても、大学に進学後に結果が出始める選手はきっと多くいるはずです。あまりにも早く夢を諦める必要はないのです。逆を言えば、年齢の低い時期に全国大会などで優勝しても、決して将来保証されたものではないのですが、怖いのはその事で本人も周りも期待度が高まり、企業が簡単に用品を提供したりする事で勘違いが生じてしまい、勉学を疎かにしがちになり後から潰しが利かなくなってしまうことです。
アメリカの大学で学ぶ事は、語学力はもちろん、自分の得意な分野での能力を最大限に伸ばせるカリキュラムも組まれておりますので、文武両道を目指しながらプロになるチャンスも得られるという事で、アメリカの大学でのテニス留学はお勧めです。
文武両道は決して楽な道ではありません。それなりの覚悟は必要です。しかし、人生楽して生きられるものでもありませんので、厳しい世界に身を置いて自己を高めながら夢を叶えたい方は是非一つの選択肢として考えてみてください。