Ryosuke Sowa – University of Hawaii at Hilo
(前編から続く)
1、2年目を過ごしたアラバマのJacksonville State Universityも僕は好きでしたが、残りの2年間、更に自分が輝けるところで頑張ってみたいという思いもあり、このタイミングで大学を変わる決断をし、University of Hawaii at Hiloにトランスファーしました。結果的にこのトランスファーはとてもいい判断だったと今では思います。
生活スタイルや気候、テニスチームの雰囲気など自分にとても合っていて、さらにトランスファー1年目でカンファレンス優勝、ナショナルベスト4という結果までついてきました。アメリカには様々な大学があるので、環境を変えるという選択肢も持っておくと自分の可能性を広げることができると思います
移籍2年目に入ってから卒業までの2年間は一瞬でした。シーズン中はほとんどを飛行機移動とホテルでチームと過ごし、オフシーズンは練習以外は自分の行きたい場所に行き、自分のしたいことを目一杯やりました。ハワイではほぼ毎日自炊だったので食生活も楽しめていましたし、卒業式やSenior Dayでは多くの人達に祝ってもらえてとても充実した3年間だったと思います。
海外で生活することはとても大変なことです。それに加えて僕たちはアスリートと学生を両立させながら、生活も自立して行わなければなりません。そこから更に目標を持ってやるには、今まで持っていたプライドや考え方を一度捨てなければいけない場面も出てくるかもしれません。しかし、チャレンジし続けていれば必ず誰かが助けてくれます。殻に閉じこもってしまうことだけは避けなければいけないと思います。
アメリカでの5年間で学んだことはいくつもありますが、自己表現の大切さはとても感じました。自分がどんな人間なのか相手に知ってもらうことは信用を得る上で重要ですし、何より自分はこういう人間だと表現できることは自信に繋がります。
日本人であることやテニスは既にひとつのアイデンティティですが、アメリカでの交友関係や経験は自分の可能性を更に広げてくれます。これからアメリカ留学を目指す高校生達には、英語を含め、自分を表現する方法、アイデンティティをどんどん見つけて自分のものにしていって欲しいと思います。