I-Con Players’ アメリカ留学レポート⓰
Natsumi Kurahashi (Jr.) – Wichita State University in KS
カンザス州のウイチタ州立大学 (NCAA Div.1) に留学中の倉橋奈摘さんが、大学でのボランティア活動について紹介してくれました。テニス部のエースとして頑張りながらも、勉強以外に色々な活動があるアメリカの大学の様子を是非ご覧ください
今年度、私たちのチームは “ITA Central Region Community Service Award” という賞を受賞しました。この賞は、テニス以外で大学や地域に貢献したチームを表彰する賞で、毎年それぞれの地域から1チームが選ばれます。私たちのチームは、2021年9月から2022年5月までの間に合計110時間のボランティア活動をしました。
活動内容は様々です。例えば、毎週金曜日に大学のキャンパスから車で10~15分程離れた所にある小学校に行き、チーム1人1人に小学生1人が割り当てられ、約一時間のランチタイムの時間中、おしゃべりをしたりボードゲームなどで遊んだりします。
この活動は、私が入学する前から毎年行われている活動で、コロナ渦で一時期中止になっていましたが、今年から再開しました。最初はボードゲームで遊ぶ事が中心ですが、慣れてくると学校や家庭であった事をたくさん話してくれるようになります。このボランティア活動の対象になる小学生は、家庭や学校で何かしらの事情がある子どもたちが多いです。そのため、私たちに心を許してくれるようになると、悩み事や心配事を話してくれるようになり、話している中で感情が高ぶり泣いてしまうこともあります。
ですが、私たちがその子たちの話を聞いてあげることで、その子たちの気持ちが楽になり、気持ちが整理できるようになるようです。もちろん、深刻な話だけでなく楽しい話やゲームで盛り上がる事がほとんどなので、私たちも彼らから元気をもらうことも多々あり、この交流はお互いに意味のあるものとなっています。
他には、マクドナルドハウスという、病院に入院している子供の家族のために無償で宿泊施設を提供する場所に行き、そこで宿泊している方々の為に夕食を作るということをやったり、フードバンクといわれる特定の食材を必要としている方々のために特定の食材を箱に詰めて送る工場で箱詰めを行ったり、イルミネーションの飾りつけを手伝ったりと、まだまだ沢山あります。
これらのボランティア活動は、女子テニス部だけで参加する事もあれば、Student Athletes全体で参加することもあり、様々です。日本でも個人で様々なボランティア活動に積極的に参加している方々もいらっしゃると思いますが、日本では大学全体でここまで積極的にボランティア活動に参加している大学は少ないと思います。
私も最初の一年はとても驚きました。だいたい一週間前には、次の週の練習のスケジュールが出るのですが、そのスケジュールの中に自然と組み込まれていて、ボランティア活動をすることは当たり前という風習があることに驚いたと同時に、とても素敵だなと思いました。今ではそれが生活の一部という感覚になるくらい、当たり前に様々な活動をするようになっています。
アメリカの方々は、あまり他人に興味が無いという印象を持たれ、それによって冷たい印象を持たれる方もおられるかもしれませんが、実際には人に干渉しない分、単純に助けを必要としていることに気づいていないだけで、分かっていればすぐさま行動して助けようとしてくれる人がほとんどです。この行動力はとても素晴らしく、実際、アメリカで生活していく上でとても重要なことですし、私は彼らの行動力から沢山の事を学びました。
このボランティア活動もその一部で、これらの活動を通していろんな方々と出会い、ふれあい、多くの学びと発見があります。まだアメリカでの大学生活が残っていますし、卒業後どのような進路を進むかは未定ですが、日本に帰ってきたとしても積極的にこのようボランティア活動に参加していきたいと思います
https://goshockers.com/…/womens-tennis-honored-for…